ケンタッキーの年収|有報の平均730万円の実態と店長・役職別の目安の画像

ケンタッキーの年収|有報の平均730万円の実態と店長・役職別の目安

ケンタッキーの年収を調べると、「平均年収700万円台」という数字がよく出てきます。

これは、上場していた日本KFCホールディングスの有価証券報告書(2024年3月期)に記載された平均年間給与約730万円で、店舗で働く社員の平均ではありません。

本記事では、この数字の正しい読み方と、店舗社員の給与条件、飲食業界の店長・エリアマネージャーの求人相場をもとに、ケンタッキーで働く場合の年収の目安を整理します。

この記事を読んでわかること
  • 有価証券報告書の平均年収730万円が「誰の年収」なのかと、その読み方
  • 店舗社員の初任給と、飲食業界の店長・エリアマネージャーの年収相場
  • 賞与・手当・福利厚生と、キャリアアップにつながる社内制度

1.日本KFCホールディングスの平均年収730万円は「誰の年収」か

日本KFCホールディングスの平均年収730万円は誰の年収か
画像:ケンタッキーフライドチキントップページ

日本KFCホールディングスが提出した有価証券報告書(2024年3月期)によると、同社の従業員の平均年間給与は約730万円です。この金額には賞与と基準外賃金(残業代など)が含まれています。

平均年収730万円の対象は本社スタッフ65名

この平均の対象は、持株会社である日本KFCホールディングス単体の従業員65名(平均年齢44.8歳、平均勤続年数15.3年)です。65名はいずれもグループ全体の管理を担う部門に所属しています。

同じ有価証券報告書では、グループ全体でKFC事業に従事する従業員は857名と記載されています。店舗を運営する会社の社員は、平均年収730万円の対象に含まれていません。

つまり、平均年収730万円はグループ社員の1割に満たない本社スタッフの数字です。店舗で働く社員の年収水準を表すものではない点に注意が必要です。

上場廃止と再編により有価証券報告書は2024年3月期が最後

日本KFCホールディングスは2024年9月18日に東京証券取引所の上場を廃止し、米投資ファンドのカーライル・グループ傘下となりました。その後、同年12月1日のグループ再編(合併)により、上場していた法人は解散しています。

このため、有価証券報告書で公的に確認できる平均年収は、2024年3月期の数値が最後です。

参考:日本取引所グループ|上場廃止等の決定:日本KFCホールディングス(株)、三菱商事|日本KFCホールディングス株式会社の売却について、国税庁法人番号公表サイト|日本KFCホールディングス株式会社(法人番号4011001017607)

飲食サービス業の平均賃金との比較

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、「宿泊業,飲食サービス業」の賃金(月額)は27万7,200円で、産業別で最も低い水準です。

本社スタッフの平均である730万円は、この統計と単純には比較できません。店舗で働く場合の年収は、次章で紹介する募集要項や業界の求人相場を目安にするのが現実的です。

参考:金融庁 EDINET|日本KFCホールディングス株式会社 有価証券報告書(第55期・書類管理番号S100TLYE)、厚生労働省|令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況 産業別

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2.役職別の年収目安:店舗社員から統括職まで

役職別の年収目安:店舗社員から統括職まで

ケンタッキーは役職別の年収を公表していません。

そこで本章では、入社時の条件は現在の採用会社である日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社の募集要項をもとに、店長以上は飲食業界全体の求人相場をもとに、年収の目安を整理します。

新卒・入社初期:月給25万円・賞与年2回

新卒・第二新卒向けの募集要項(総合職)では、基本給は月給25万円です。試用期間は6か月ありますが、その間も給与や待遇は変わりません。

賞与は年2回、昇給は人事考課に基づいて随時行われます。賞与の支給額は公表されていないため、年収は賞与の実績によって変わります。

出典:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社|募集要項

店長:飲食業界の求人相場は年収400万〜500万円台

飲食業界の店長求人7件を集計すると、年収の下限は350万〜450万円(平均約411万円)、上限は430万〜700万円(平均約534万円)でした。

提示額の中心は400万円台前半〜500万円前後です。同じ企業でも、店長経験の有無によって提示額を分けている求人も見られます。

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エリアマネージャー(AM):飲食業界の求人相場は年収500万〜800万円程度

複数の店舗を統括するエリアマネージャー(SV)の求人では、年収の下限が460万〜620万円、上限が650万〜795万円程度に設定されている例が中心です。

運営統括やシニアマネージャーなど、さらに上位の職位では、年収800万〜1,200万円の求人も見られます。

職位年収の下限年収の上限
店長350万〜450万円430万〜700万円
エリアマネージャー・SV460万〜620万円650万〜795万円
運営統括などの上位職800万〜1,000万円1,000万〜1,200万円
※自社調べ(飲食業界の店長求人7件、エリアマネージャー・SV相当の求人6件、上位職の求人2件、2026年8月時点)。求人で提示された年収であり、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社の求人は含みません。

職位ごとに比べると、店長からエリアマネージャーに進んだ時点で、年収の下限が平均で約140万円上がります(店長約411万円→エリアマネージャー約554万円)。

統括クラスではさらに一段高い水準が提示されており、飲食業界では職位が上がるごとに年収レンジが段階的に上がる構造が見て取れます。

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3.基本給以外の収入要素:ボーナス・手当・福利厚生

基本給以外の収入要素:ボーナス・手当・福利厚生

年収の実態は、基本給だけでは測れません。ここでは、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社の新卒向け募集要項に記載されている賞与・手当・福利厚生を整理します。

賞与は年2回

募集要項では、賞与は年2回と記載されています。

時間外手当・深夜手当などの諸手当

諸手当として、通勤手当(全額支給)、時間外手当、深夜手当、育英手当が挙げられています。残業代は法定の割増賃金として支払われるため、基本給に加えて年収を押し上げる要素になります。

家賃補助付きの借り上げ社宅(独身寮)

福利厚生として、借り上げ社宅による独身寮が用意されています。社内規程に基づき、引っ越し費用は会社負担で、家賃補助もあります。

住居費の補助は手取りから使えるお金に直結します。求人を比較する際は、表記上の年収だけでなく、住居費の負担も含めて検討するとよいでしょう。

補助額などの具体的な条件は、応募時や面接で確認してください。

出典:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社|募集要項

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4.競合他社との年収比較

競合他社との年収比較

外食チェーン大手の平均年収を、各社の有価証券報告書で比べます。いずれも提出会社単体の平均年間給与で、対象となる従業員の人数や職種の構成は会社ごとに大きく異なります。

会社名平均年間給与対象の従業員数(単体)主な業態
日本KFCホールディングス約730万円(2024年3月期)65名ファストフード(チキン)
モスフードサービス約665万円(2025年3月期)503名ファストフード(バーガー)
ゼンショーホールディングス約817万円(2025年3月期)852名外食チェーン全般
※各社の有価証券報告書に記載された提出会社単体の数値です。日本KFCホールディングスは上場廃止前の最終期の数値です。

日本KFCホールディングスの数値は本社スタッフ65名の平均で、店舗社員は含まれていません。

人数や職種の構成が異なる会社どうしの平均年収は、単純な高い・低いの比較には向きません。業界内の目安の一つとして参考にしてください。

出典:モスフードサービス|有価証券報告書、ゼンショーホールディングス|有価証券報告書(第43期)

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5.キャリアアップにつながる社内制度

キャリアアップにつながる社内制度

ケンタッキーには、調理技術の認定資格や、働き方を選べる制度、本社部門へのキャリアルートがあります。採用サイトと上場廃止前の有価証券報告書で確認できる内容を紹介します。

KFC独自の認定資格「チキンスペシャリスト」

ケンタッキーの店舗では、オリジナルチキンの調理担当者に、KFC独自の認定資格「チキンスペシャリスト」の取得が義務づけられています。

店舗で調理を主に担うのはパートナー(アルバイト・パート)で、パートナーを育成して品質を保つことも店舗社員の大切な役割です。

なお、資格の取得や等級が給与にどう反映されるかは、公開情報では確認できません。

勤務地や勤務時間を限定できる限定社員制度

有価証券報告書(2024年3月期)では、ライフスタイルに合わせて働き方を選べる制度として、次の3つが紹介されています。

  • 勤務する地域や店舗を限定した「エリア・店舗限定社員」
  • 勤務曜日や時間を限定した「日時限定社員」
  • 育児・介護中の従業員が利用できる「時短勤務制度」

現在の制度の内容や適用条件は、応募時に確認してください。

店舗経験を生かした本社部門へのキャリアチェンジ

採用サイトでは、新卒入社後に副店長・店長を経験し、経営管理部に異動して経営戦略や海外事業に関わる社員の事例が紹介されています。

店舗での経験を土台に、本社部門へ進むキャリアルートもあります。

参考:KFC RECRUITING|KFCのこだわり、KFC RECRUITING|キャリアステップ

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現場での経験を積んだのち、本社スタッフへキャリアチェンジするのは、飲食業界で一般的な昇進ルートの一つです。SV・商品開発・人事など本社の各職種で求められるスキルと、現場から本社へステップアップする方法は以下の記事で整理しています。

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飲食店の現場から本社へ|仕事内容とキャリアアップの3ステップ
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6.ケンタッキーの年収・働き方に関するよくある質問(FAQ)

ケンタッキーの年収・働き方に関するよくある質問

賞与の支給月数や年間休日、勤務地など、年収とあわせて確認されることの多い事項をまとめました。

ケンタッキーのボーナスは何か月分支給されますか?

募集要項では賞与は年2回と記載されていますが、支給月数や金額は公開されていません。業績や評価によって変わる可能性もあるため、応募時や面接で確認してください。

ケンタッキーの社員の年間休日は何日ですか?

新卒向けの募集要項では、年間休日は118日で、月9〜10日のローテーション制です。勤務時間は1か月単位の変形労働時間制となっています。

中途採用では条件が異なる場合があるため、求人ごとに確認してください。

ケンタッキーの社員の勤務地はどこですか?

新卒向けの募集要項では、勤務地として神奈川県横浜市みなとみらいの本社オフィスと関西オフィスが記載されています。

店舗の所在地は東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫・奈良です。最新の条件は採用情報で確認してください。

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7.ケンタッキーの年収と給与体系の全体像

ケンタッキーの年収としてよく紹介される平均730万円は、上場廃止前の有価証券報告書(2024年3月期)に記載された、持株会社の本社スタッフ65名の平均です。店舗で働く社員の年収水準とは分けて考える必要があります。

店舗社員の条件は、新卒で月給25万円、賞与年2回です。飲食業界全体の求人相場では、店長で年収400万〜500万円台、エリアマネージャーで500万〜800万円程度が目安になります。

年収を比べる際は、賞与や手当、住宅補助まで含めた条件を、求人ごとに確認することが大切です。

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