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飲食の夜勤バイトはきつい?給料と仕事内容・健康対策を解説

飲食店の「夜勤」と聞くと、「時給が高そう」という魅力(メリット)を感じるかもしれません。

しかし、それと同時に「きついのでは?」「体に悪そう」といった不安(デメリット)を感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、「飲食 夜勤」と検索する人の多くは、具体的な求人を探しつつも、給料(深夜手当)はいくらになるのか、具体的な仕事内容は何か、といった情報を求めています。

そこで本記事では、飲食店の夜勤バイトを検討している方に向けて、仕事内容やメリット・注意点をわかりやすく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 飲食夜勤のメリットとデメリット
  • 深夜割増賃金の法律と計算方法
  • 夜勤でも健康的に働くためのコツ

1.飲食で夜勤バイトするメリット3選

飲食夜勤のメリット

💰

給料が高い

☀️

平日の昼間を有効活用できる

🚗

通勤ラッシュを避けられる

飲食業に限らず「夜勤」という働き方には、共通するメリットが3つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.飲食夜勤の給料は高い(深夜割増賃金)

夜勤の最大のメリットは、給料の高さです。

労働基準法により、午後10時から午前5時までの労働には、通常の時給に25%以上上乗せした深夜割増賃金(深夜手当)が支払われます。

例えば、時給1,200円の場合、深夜帯(22時〜翌5時)は時給1,500円(1,200円 × 1.25)となり、効率よく稼ぐことができます。

参考|
厚生労働省:法定労働時間と割増賃金について教えてください。
e-Gov 法令検索:労働基準法 第37条

2.平日の昼間を有効活用できる(夜勤明け)

夜勤明けの日は、平日の昼間が自由時間になります。

日中の勤務では行きにくい市役所や銀行、病院なども、平日の空いている時間帯に済ませることができます。

混雑を避けて買い物やレジャーを楽しめる点も魅力です。

3.通勤ラッシュを避けられる

出勤・退勤時間が一般的な時間帯とズレるため、満員電車などの通勤ラッシュを避けられます。

ストレスの多い通勤時間を回避できるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

2.飲食夜勤のデメリットと対策(きつい?)

飲食夜勤のデメリット
健康リスク(生活リズムの乱れ)
社会的孤立感(友人との時間のズレ)
飲食夜勤特有のきつさ(酔客・ワンオペ)

一方で、飲食の夜勤には特有の「きつさ」やデメリットが存在します。これらを理解し、対策を講じることが重要です。

1:健康リスク(生活リズムの乱れ)

夜勤の最大のデメリットは、健康への影響です。

本来寝るべき時間に働くため、生活リズムが乱れやすく、睡眠不足や消化器系への負担(胃腸障害)、栄養バランスの崩れ(太りやすい)といったリスクが指摘されています。

2:社会的孤立感(友人との時間のズレ)

家族や友人が働いている昼間に休み、彼らが休む夜間に働くため、生活サイクルが逆転します。

プライベートで人と時間を合わせにくくなり、社会的な孤立感を覚える人もいます。

3:飲食夜勤特有のきつさ(酔客・ワンオペ)

飲食の夜勤には、他業種にはない特有のきつさもあります。

酔客対応

居酒屋やバーなど、アルコールを提供する業態の場合、深夜帯は酔ったお客様への対応が必要になる場合があります。

ワンオペの可能性

牛丼チェーンや一部のラーメン店などでは、深夜帯のスタッフが1名体制(ワンオペ)になることがあります。

ワンオペは接客から調理、清掃まで全てを一人で担うため、負担が大きくなる可能性があります。

3.【法律知識】飲食夜勤の給料はいくら?深夜手当の計算方法

飲食夜勤の給料はいくら?深夜手当の計算方法

「給料が高い」というメリットの根拠となる深夜割増賃金について、法律(労働基準法)に基づき詳しく解説します。

法律のルール

労働基準法第37条に基づき、使用者は労働者を午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、通常の賃金の 2割5分以上(25%UP)の割増賃金を支払わなければなりません。

深夜手当の対象時間

22:00 ~ 翌5:00

【飲食夜勤の給与計算例】
時給1,200円の人が、21:00~翌6:00(休憩1時間)で働いた場合

  1. 通常時間 (21:00~22:00): 1時間 × 1,200円 = 1,200円
  2. 深夜時間 (22:00~翌5:00): 7時間 × (1,200円 × 1.25) = 7時間 × 1,500円 = 10,500円
  3. 通常時間 (5:00~6:00): 1時間 × 1,200円 = 1,200円

合計日給: 12,900円

もし全時間帯が通常時給なら 9,600円(8時間×1,200円)となり、深夜に働くことで1日あたり3,300円多く稼げる計算です。

参考|
厚生労働省:法定労働時間と割増賃金について教えてください。
飲食店ドットコム:飲食店が知っておきたい残業代、深夜割増の算出方法。どこからが残業になる?

4.【業態別】飲食夜勤の主な仕事内容

飲食夜勤の主な仕事内容

ファミレス

居酒屋

カラオケの夜勤

牛丼チェーン

ラーメン店

「飲食の夜勤」と一口に言っても、業態によって仕事内容は大きく異なります。

1. ファミレス・居酒屋・カラオケの夜勤

これらの業態の深夜帯は、日中のピークタイムに比べてお客様が少ないことが多いです。

そのため、お客様対応(接客)もありますが、主な仕事は「閉店作業」「店内の徹底的な清掃」「翌日の仕込み」といった裏方作業が中心になる傾向があります。

体力は使いますが、接客よりも黙々と作業したい人に向いています。

2. 牛丼チェーン・ラーメン店の夜勤

24時間営業の牛丼店やラーメン店の場合、深夜帯でもお客様が途切れないことがあります。

また、店舗によっては「ワンオペ(一人勤務)」 となる可能性があり、その場合は「接客」「調理」「清掃」「会計」を全て一人でこなす必要があります。

清掃・仕込み中心の業態に比べ、接客の比重が高いのが特徴です。

5.飲食夜勤で健康的に働くコツ

飲食夜勤で健康的に働くコツ

デメリットとして挙げた健康リスクを最小限に抑え、長く健康的に働くためのコツを紹介します。

1)夜勤明けの睡眠の質を高める

夜勤明けで日中に寝る際は、睡眠の質を高める工夫が必要です。

  • 帰宅時にサングラスをかけ、強い光を避ける。
  • 寝室を暗く静かに保つ(遮光カーテンやアイマスク、耳栓の活用)。
  • 就寝前のスマートフォン操作やカフェイン摂取を避ける。

2)飲食夜勤中の食事に気を配る

生活リズムが乱れると食生活も乱れがちです。

  • 夜勤前: エネルギー源となる炭水化物を中心に、消化の良いものを摂る。
  • 夜勤中: 休憩時には、おにぎりやスープなど、胃腸に負担の少ない軽食を摂る。
  • 夜勤明け: 就寝前になるため、脂っこいものや満腹になるまで食べるのは避け、消化の良いものを軽く摂る。

3)法律で義務付けられた「年2回の健康診断」を活用する

事業者は、深夜業(夜勤)に従事する労働者に対し、6ヶ月以内ごとに1回(つまり年2回)、定期の健康診断を行うことが法律(労働安全衛生法)で義務付けられています。

「体に悪いかも」という不安を抱えながら働くのではなく、この制度を必ず利用し、定期的に自身の健康状態をチェックすることが重要です。

参考|e-Gov 法令検索:労働安全衛生規則 第45条

6.夜勤に関するQ&A

夜勤に関するQ&A

最後に、飲食業界の夜勤に関してよくある質問にお答えします。

飲食の夜勤は女性(主婦)でもできますか?

多くの女性や主婦の方が飲食店の夜勤で働いています。

「深夜割増で効率よく稼ぎたい」「日中の家事や育児と両立したい」といった理由で選ばれています。

ただし、店舗によっては力仕事(重い食材の運搬など)が発生する場合もあるため、仕事内容は事前に確認することが大切です。

飲食の夜勤で働く場合の注意点は?

ワンオペの有無」と「業態」を確認することが重要ですワンオペは、労働者の負担が大きくなる可能性があります。

求人情報や面接で、深夜帯のスタッフ体制(何人勤務か)を確認することが大切です。

また、「接客がしたい」のか「黙々と清掃や仕込みがしたい」のかによって、選ぶべき業態(牛丼店なのか、ファミレスなのか)が変わってきます。

7.飲食夜勤は「高時給」と「健康管理」が鍵

飲食の夜勤は、「深夜割増賃金(25%UP)」 による高い時給が魅力です。ただし一方で、「生活リズムの乱れ」 や「ワンオペ・酔客対応」 といったデメリット(きつさ)も存在します。

飲食の夜勤バイトをうまく両立させる鍵は、以下の2点です。

  1. 自分の目的と業態を合わせる
  2. 健康管理の対策を徹底する

これらの特徴を理解した上で、自分に合った飲食夜勤の仕事を探してみましょう。

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